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2011-05-02

コミックフラッパー発売・トガリ最終回

世間はゴールデンウィークですね。
僕も今年は大型連休です。
しかも今週だけじゃなくこれからしばらく!
いやいや、そんなに休んでられませんけど。
マンガ以外の仕事を一つと単行本作業をして
新しいものに早く取り掛かりたいです。

コミックフラッパーはGWで発売日早まって本日発売です。
COMIC FLAPPER (コミックフラッパー) 2011年 06月号 [雑誌]COMIC FLAPPER (コミックフラッパー) 2011年 06月号 [雑誌]
(2011/05/02)
不明

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いよいよ最終話…ということですが
まずは読んでもらわないといろいろ話すわけにもいかないのですが。

正直、自分の中にあったものとは別に、それぞれの読者の中で育っていくのが物語だと思うので、
自分の見つけた答えと読者の求める答えが一致してるのかどうか、という不安はあります。

実際のところ答えを出したのは僕ではなくキャラクターであるとは思いますが、
どれが伝えるべき話で、どれは追わなくていい話か判断するのはやはり僕です。

今回こうして描ききれるだけの時間とページを与えてもらった中で、
やろうと思えばもう細かいあれやこれや過去や全ての人物のその後を追うこともできるわけです、
僕は今までわりとそういう最終回をよくやっていました。
その中で、この物語は何を追ってたのかを改めて考え直して描きました。
なんでも描ける余裕があるからこそ、実は描かないほうがいいんじゃないか、とか。

それはあくまで僕の意図であり僕の物語ということなので、
受け取った読者のほうでまた読者の物語として完結してもらえればと思います。

いや、もう、ほんと長かったけど、休みなく週刊とかで本当にこれ以上長い話とか一杯あって怖い。
すごい作家さんばっかですわ。

僕といえば週刊だろうが隔月だろうがアメコミだろうが、
全ての作品がほぼ一年半で終わってしまう作家です。
次はもうちょっと長く続くように…と思わなくもないけど、
人気があって続くのはもちろんいいのですが、
作品として終わるべきとこで終われるものを描けるようになりたいです。
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2011-04-05

コミックフラッパー本日発売

コミックフラッパー本日発売です。
COMIC FLAPPER (コミックフラッパー) 2011年 05月号 [雑誌]COMIC FLAPPER (コミックフラッパー) 2011年 05月号 [雑誌]
(2011/04/05)
不明

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殿といっしょのアニメも放映開始です。

今回のお話を描いてる最中に震災が起きました。
震災前と後では世の中が変わってしまいましたが、作品の中の世界は変わりません。
少し作画に時間がかかってしまいましたが、なんとか納得のできるものが仕上がったと思います。

旧作が終わったとき、死ぬまでにいつか完結編を描こうと思いました。
しかしそのいつかというのはやってくる補償はどこにもありません。
今こうしてこの回が描けたことを噛み締めながら、次回も最後まで描ききろうと思います。
次が最終話です。
雑誌で読んでくれてる読者の皆様には、
それまでの一ヶ月間の余韻も含めて物語と共に歩んでいただければと思います。

今月号は震災に関するメッセージも書かせていただきました。
これは他の作家さんの判断は当然尊重いたします。
僕自身は、自分のキャラクターの絵を描くことが応援になるとは思えなかったので、
文字だけにさせていただきました。

実際に被災された方、
今も不安な生活を強いられてる方、
直接的ではないまでもそれを知ることで心を痛めてる全ての方に対し、
明日への楽しみの一つの選択肢であることが、自分のすべきことだと考えています。

個人的には、
朝から晩まで頑張ろうと言われて疲れてしまった人、
一つになりたくない人もいていいんじゃないかと。
頑張ろうと言う人がいてほしい人もいるだろうし、
頑張ろうの一言を発する意味を持つ立場の人もいます。
みんなそれぞれがそれぞれの明日に向けて大きく息を吸える世界を願っています。

ま、今はほら、放射能垂れ流しですけどね…

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2011-01-06

コミックフラッパー本日発売

新年気分も終了、通常営業の日々をお過ごしかと思います。
年末で普段より締切が早い分次の月は余裕で…という期間も浪費していつもどおり。

コミックフラッパー二月号本日発売です。

COMIC FLAPPER (コミックフラッパー) 2011年 02月号 [雑誌]COMIC FLAPPER (コミックフラッパー) 2011年 02月号 [雑誌]
(2011/01/06)
不明

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明日はモチモチ2巻も発売です。

モチモチ(2) (アフタヌーンKC)モチモチ(2) (アフタヌーンKC)
(2011/01/07)
夏目 義徳

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2010-04-07

ご冥福

一度書いた文章がごっそり消えたんでもう書き直す気力がないんで簡潔に。

先日広島で練習中に倒れた巨人の木村拓也コーチですが、残念ながら意識が戻ることなくお亡くなりになりました。
本当に残念です。ご冥福をお祈りいたします。

昨年の緒方選手の引退試合でのセンターフライを打ったあとの笑顔は見るものにスポーツの素晴らしさを教えてくれるようでした。
ご自身も昨シーズン引退したばかりで、あまりにも早すぎる悲報です。

オリンピック代表にも選ばれ、巨人のベテランの怪我人と若手の台頭の間を支えたのは、守備でも打撃でも走塁でも、どのポジションでも与えられた役割をこなせる木村選手だったと思います。
他球団のファンでも応援してしまう選手でした。
日本一の球団で正当な評価を受け、優勝を経験できて本当によかったと思います。

そんな木村選手ですがここまで平坦な道のりではありませんでした。
NPB新人研修 木村拓コーチ講義内容


雑誌をチームに例えたり、戦力外からトライアウトを受けて入団、とか言ってる僕ですが、自分はどっちかといえばドラフトの上位で入ったわりに全く活躍せず、周囲の期待を裏切り結果が出せず出場機会がなくなりました。掲載の場を求めていろんな雑誌の編集さんと話し合い、ようやく連載が始まった頃が34歳になるタイミングでした。
19歳でデビューしてからは15年経ちますが、専業として連載できるようになってからは今年で十年目。この世界でも十年プロを続けられてようやく職業として根を張れると聞いたことがあります。
決して器用ではありませんが、自分にできることを考えてポジションを見つけていきたいです。

BBH1 黒カード 木村拓也(広島)BBH1 黒カード 木村拓也(広島)
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コナミ

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2009-12-16

情報管理

昨日は謝恩会に行ってきました。
久しぶりにちゃんと働いたんで堂々と。
働いてないときも堂々と行ってたけど。
我ながら自分の無神経さと厚顔無恥さにはいつも助けられます。
足を引っ張られることも多いけど。
年に一度のこの機会を逃すとお世話になった作家さんや編集さんに会えないもの。

このところブログやネットなり、一度手を引こうと思ったものに再参加してるのは、
「雑誌に載ってるだけでは読まれたことにならない」というのを実感してるからです。

いつも読んでる雑誌に載ってるわけではない。
駅やコンビニでなにげに見かけて手に取るわけではない。
読者の目に届くまでに、能動的に手を伸ばしてもらわなければならない。
書店に置いてもらわなければならない。

大きな媒体・力のある雑誌でデビューさせてもらって、いろいろ教えてもらい経験できたこと。
それをこれから自分の中でどう生かしていくか模索中です。

自分のような誰も読んでない漫画を描いてた身でも、
みんなが読んでる雑誌に載ってたということで、その後の仕事の話が来たり。
僕を媒介してフラッパーやgood!アフタヌーンを手に取ってくれた読者も、
もともとはその前のサンデーを読んでてくれたからだし。

だからだいたい自分のいる雑誌・いた雑誌がどうすればもっと盛り上がるかという話にはいつも熱が入ります。
すでに盛り上げる力になれない僕でも。
個々の作家さんの頑張りは当然必要なんだけど、その頑張りをどう方向付けて明確に打ち出すか。
作家だけではできないことも当然ありますし、編集も作家の力なくしてはできないでしょう。

どの作家さんも本当に真剣にそれを考えてる。
真剣に考えればすなわちそれが面白さや結果・数字に繋がる世界ではない。
数字を持たない人間の言葉に意味はないのかと言われればそんなことはない。
ただ数字を持たない人間の言葉は誰も聞いてないだけで。
力なき正義も数字なき理想も無力だけど、続けるしかない。

だからやっぱり、お金や数字の問題だけじゃなく、漫画はもっと面白くないといけないんだな。
かといって、数字や力を持った発言が全て正義かと言われると、そんなことはないんだけどね。
でも数字なき作家は本当に無力。それが現実。

そんなことのためだけに面白くしようとしてるわけじゃないんだけどね。
物語を作る作業というのは説明できない。
呼吸のようでもあり、治療のようでもあり。
顧客満足度を上げるため、という部分を忘れるわけじゃないけど、芸術家でもない。
しいて言うならよりよく生きてくためというか。自分も読者も。


そんなこんなで昨日ひとつ気付かされたことは、
僕自身は情報の発信力はとても弱く存在価値も薄い。
誰も注目してないから大丈夫だろうと少し油断してた部分があります。
僕自身に価値はなくても、僕を経由した情報源のほうに価値があれば、僕は情報ツールになる。
ツールとしての僕は、元の情報源の情報価値を担うことになるなということです。

つまり、うかつにあんま周りのことは書けないものだと。
ただでさえ大げさに書く傾向があるのに。
自分自身に情報価値がないから、むしろ情報のほうの価値を上げようと誇張するような。


だから昨日ももう、本当にうれしいことがあったんですよ。
これだけで漫画家になってよかった、これからも漫画を描く力が出せると。
この一年分が報われたと思える、だからこそ誰になんといわれようが謝恩会に行ってしまうんだけど。

ああ、でも書けないなあ。
あの先生とお話できたりあの先生にあんなことを言われたりとか、もう、がんばりますよ。

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